古い欄間を和室に移植

和室を作る際、倉庫に古い欄間が眠っているからそれを使いたい、という施主からの要望がありました。設計の際に寸法を計ってはいたものの、本当に収まるのか心配でしたが、奇麗になった欄間が見事にきっちり収まっていました!

倉庫で見た欄間は埃だらけで、黒ずんで古びたものでした。その時は寸法を計っただけで、どんなものなのかまじまじと見る事はなかったのですが、こうやって奇麗になって良く見てみると、松の木が中心にあり、左側に鶴、右側に亀が彫られた非常に縁起の良い欄間だったことが分かりました。しかも材質も松のようでした。

先日の投稿でも、古い梁を手摺として再利用することをお知らせしましたが、こういうことって実は余計なお金がかかります。現場にとっては面倒な話なんです。でも、こうして古い家のものを新しい家に移植することは、新しい材料で作ったものに比べて遥かに大きな意味を持っていると思います。毎日触れるもの、毎日見るもの、それが以前の生活と少しでもつながっていることが、この家が自分の家だと感じる一つのきっかけになるからです。

新しい生活に移るのはお年寄りにとっては、とてもストレスがかかることだと思います。そのストレスを昔から一緒に過ごしてきた梁や欄間が和らげてくれればいいなあと、そう思っています。お年寄りのために、こういった少しの手間をかけることが、僕らのような設計者がやるべきことなんだと思います。

 

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