多摩産材の構造材

池上の長屋を設計するにあたり、なんとか国産材でできないかと工務店の調達先である問屋に直に思いを伝えに行ったのですが、、、。

実際に見積もりを取る段階になって、問屋から工務店に来た通知は、ウッドショックの影響で外国産材でないと手配できないという意味不明な通達でした。国産材でというのであれば、受注はできないという取りつく島もない話。。。

しかしながら、ウッドショックにより手配できる外国産材は通常よりも値段が高い上に納期もかかるという条件でしたので、工務店も困っていました。そこで、僕が自ら製材所を探してくるから、納期と金額が合えばそこから調達して欲しいと工務店に提案しました。そう考えるとウッドショックはチャンスでした。

金額のことが大きかったので輸送の費用を抑えるため、そして工務店とのやりとりも考慮して多摩産材とすることを考えました。ウッドショックの状況では飛び込みで問い合わせしてもダメだと思い、なんとかつてを辿ってあきるの市の製材所を紹介してもらえることになりました。初めての付き合いでしたので心配していましたが、ありがたいことに見積もりをして頂いて、金額もなんとかなるということで、ついに念願の多摩産材を使うことができました!嬉しいですね。こういうの。

さて、上棟したというので現場を見に行ったのですが、一目見て分かるような美しい杉の梁が納まっていました。杉の赤身がカッコいい梁ですが、残念ながら見えなくなってしまいます。。。もったいないけど、仕方ないです。

工務店の担当に聞けば、構造材は天然乾燥材だったそうです。工務店もプレカット屋から聞いて知ったそうですが、念のため含水率を測ってもらいました。結果は問題なしだったそうで安心しました。しっかり乾燥されているとは思っていましたが、やはり数値があると安心しますね。

2階は登り梁なので、綺麗な勾配天井とすることができました。天井は高いのがいいですよね。

数十年後に誰かがリフォームして、構造材が見えた時に、良い材を使ってるなーと喜んでくれることを願っています。そして、構造材に塗るだけで耐火被覆になるような透明な塗料が開発されることも願っています。

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