三重県の鈴鹿市には2つの伝統工芸があります。一つは伊勢型紙で、もう一つが鈴鹿墨です。墨は建材としても昔から使われているため、以前から興味があったのですが、なかなか機会がなくようやく伺うことができました。
清水清三郎商店の清水雅恵さんにご紹介いただいて、鈴鹿墨の職人さん、伊藤亀堂さんのお話を伺うことができました。
墨は煤(すす)を膠(にかわ)で固めてつくるそうです。煤は松や油から作るそうですが、膠は水牛の骨や筋から作られているそうで、今ではもう手に入らないそうです。いろいろと代替品を試しているそうですが、どれもうまくいかないそうです。。。
えー!どうするんですか!?と聞いたところ、数年前に廃業した業者からありったけの膠を買い取ってきたらしく、亀堂さんが生きている間の材料は確保したと聞いて安心しました。
しかしそれも枯渇の期限が伸びただけですよね。。。息子さんが跡を継ぐようでしたので、なんとかしないとですね。
伝統的なものを新しいデザインに仕立てることが面白いと思っています。鈴鹿墨を建物の壁に塗ったり、煤をしっくいに混ぜて塗ったりするのはこれまでありましたので、いろいろと試して鈴鹿墨に貢献できればと思っています。伊藤さん、ありがとうございました。面白いアイデアが思い浮かんだらまた相談に乗ってください。