設計事務所に所属する建築士は3年に一度、講習会を受ける必要があります。この制度が始まった当初は面倒だなあと思っていましたが、近年、建築基準法や建築士法がどんどん改正されるので、それらをフォローするには良い機会だと思って受講しています。
今回の会場は溜池山王と虎ノ門の間にある、某ビルでした。ずいぶんと年数の経った歴史あるビルですが、講習会はさておき、そのビルのデザインが気になって仕方なかったのです。空調の吹出し口から何から何までひたすら角丸!
エレベーターホールも立面的にも平面的にも角丸にしたかったが故か、インジケーターを手前に出すという荒技。
エレベーターホールから廊下への開口ももちろん角丸。エレベーター乗り場は御影石ですが、こちらは突き板ですかね。仕上げもこまめに切り替えています。
これはホール前のホワイエへの出入口ですが、角丸の開口なので、もちろん扉も角丸。良く見るとこの壁の仕上げはトラバーチン柄ですかね?把手のプレートも味わい深いというかレトロなデザイン。写真の右側の扉は角丸じゃないから、テナント工事として後から作ったものかな。
ひとしきり写真をパチパチと撮って会場を後にしようとしたら、外部にも角丸が!御影のピンコロも角丸になっていました。徹底的に角丸にこだわった設計でした。個人的にこういうレトロなオフィスビルは大好きなので、設計の価値が評価されるといいな。