雑司が谷の住宅地に建つ小さな集合住宅。2階の一部と3階がオーナー住戸になっており、その他ワンルーム住戸が4戸の構成となっている。鉄筋コンクリート造の3階建てで、外断熱を採用しており、集合住宅においてクレームとなりやすい防音と断熱に配慮している。外断熱を採用したため、内部の仕上げは基本的にはコンクリートの打放しである。内装には柔らかいイメージを持たせるため型枠には木目の表れる合板を採用し、コンクリートに木目を転写した。
前面道路は2方とも幅員4mの狭いどうろであるので、道路斜線を緩和するために天空率の検討をしており、天空率に適合するよう直方体から四角いボリュームを削りとっている。3階のバルコニーと庇は全体のキュービックな外観に柔らかさを与えるために角を丸くして、仕上げには丸モザイクタイルを貼っている。
主要用途:共同住宅
規模:RC造3階建て
施工:(株)アサヒ
竣工年月日:2012.12
写真:栗原論