BANKO300th展覧会会場デザイン

三重県四日市市の伝統工芸「萬古焼」の開窯300年を記念して、2018年にばんこの里会館で「BANKO300th」という萬古焼の展覧会が企画されました。この展覧会の会場デザインを四日市市在住の陶芸家、内田鋼一さんにお声かけ頂いて、担当させて頂きました。

展覧会の会場はばんこの里会館の3階で開催されました。既存建物に負けないような空間とするため、エントランスから3階までの壁に三重県産のスギ板を貼ることにしました。※写真は全て松原豊さんが撮ってくれました。

展覧会会場入り口で来場者を迎え入れてくれる萬古焼の開祖「沼波弄山」

展示什器にも壁に貼ったスギと同じものを使い空間のデザインを統一。

古萬古と呼ばれる古いものから、現代の萬古焼まで、時代順に丁寧に説明がなされた展示。

萬古焼きは土鍋などの耐熱陶器が有名で、生活の中で使われるものなので、そのシチュエーションを表現した空間。

倉庫に設えたお茶の道具としての萬古焼を展示するための空間。

3階までの階段にある既存の展示什器にもスギ板を貼った。

三重県の伝統工芸であることは承知していましたが、これまで深く知ることもなかった萬古焼。会場のデザインを考えながら、窯元さんにお話を伺ったり、見学をさせて頂いたりできたことは、貴重な体験でした。これからも萬古焼きのためにお手伝いさせて頂きたいと思います。