マンションやオフィスビルの並び立つ一角に建つ6階建ての集合住宅である。前面道路は美しいケヤキ並木となっており、室内へこの並木の景色を取り込むため、各住戸には大きな窓を設けている。
春になると新緑の緑、秋になると紅葉するケヤキ並木に映えるよう、建物は新品のキャンバスのように真っ白な塗装仕上げとした。角地に建っているので建物の角を意識し、開口部を出窓とした。この出窓は内部では腰をかけたり、飾り棚として使うことができる。
特徴的な外観のバルコニーと外部階段は、コンクリートの塊に必要な開口部を開けたようなデザインとなっている。これは建物に付属する要素をできるだけ少なくして、コンクリートの直方体から建物を削り出したようなシンプルな力強さを与えるためである。
主要用途:共同住宅
規模:RC造6階
竣工年月日:2014.3
施工:(株)アサヒ
写真:栗原論